最終更新日 2012年7月4日
健康寿命という言葉はご存知ですか。
健康で自立した日常生活を送れる期間のことで、平均寿命との差が10年もあるのだそうです。
その差を埋める秘訣はあるのでしょうか。
ここからは日経夕刊記事からの抜粋です。
『抗加齢を学ぶ』
健康寿命、行政支援も大切。
一生のうちで健康に支障が無く自立した日常生活を送れる期間を
健康寿命という。
2010年の日本人の健康寿命の平均は男性が70・42歳、
女性が73・62歳。平均寿命とは男性で約9年、女性で12年の差がある。この支障を抱えて暮らす期間をできるだけ短くすることが必要だ。
寝たきりにならずに、バリバリと活動できる期間を延ばすには、検診などで病気を早期に見つけて治療することが大切だ。また、生活習慣を改め、体を鍛えておくようにしよう。そうすれば年をとっても健康のまま暮らせる。
健康寿命の長い地域は愛知県や静岡県などで、男女とも3位以内だ。
一番短い県と比べると3年弱の差がある。
日本の経済の中心とも言える東京や大阪などは、いずれも平均以下だ。
元気で長生きするには、良い生活習慣を実践できる環境とともに、行政の取り組みが欠かせない。
積極的に健診をすすめ、運動や食事の指導を実施し、行事や会合などでの
住民同士の交流を促すなど、活動的な高齢者を作り出す試みが必要だ。
健康寿命の長い地域に学び、その秘訣を探ろう。
(京都府立医科大学学長 吉川 敏一)
平成24年6月15日 日本経済新聞夕刊より抜粋